Grinding Technology Japan 2025(GTJ2025) 2025年3月5日(水)~7日(金) 幕張メッセ

TMTS 2024 開会式にて

台湾国際工作機械見本市(TMTS)が、3月27日~3月31日に台北南港展示センターで開催された。これは、設立16年になる台湾工作機械付属品製造業協会(TMBA)が2010年から隔年で単独主催するもので、今回が第8回目となる。
出展社は631社、2ホールで計3,350の小間が集まる。
5日間での来場者数は、台湾国内から合計64,695人、台湾国外から合計3,319人、国内外の合計で68,014人となった。


展示テーマとして「持続可能な未来のためのDX&GX」を掲げ、展示会場内に織り込まれている。
開会式でパトリック・P・チェン会長は「TMTS APP(アプリ)のプラットフォームを通じて、「二軸変革」(DXとGX)のコンセプト、エコシステムショーケース、包括的な周辺サービスによって補完されたユニークで革新的な訪問体験の提供を目指す」とした。
近年、世界の経済・貿易情勢は難しさが増している。しかし、台湾の業績は好調である。現在、台湾は世界第5位の工作機械輸出国、第7位の工作機械生産国としてランクされており、世界の工作機械サプライチェーン市場で重要な地位を占めている。
台湾の工作機械産業を牽引しているTMBAによるTMTS2024の“見せ方”に、出展社を始めとした国全体を総体として万進させていく意気込みを記者は感じた。

展示会ブースで説明を受ける記者団

パトリック・P・チェン会長、陳建仁院長、林佳龍秘書長らが出席し挨拶した記者会見では、2024年の台湾工作機械主要輸出市場の予測が開示された。
米国は、設備資産への投資が更に保守的になるだろう。欧州市場では、工作機械に対する消費者需要の回復が遅れている。中国市場は民間投資需要の低迷などが、設備の購入意欲にも影響を及ぼしている。と、主要3市場について厳しい見方を示した。
一方、東南アジアのインド、ベトナム、タイは、パンデミック後のサプライチェーンの再編、生産移転、国内製造需要の高まりに恩恵を受けており、工作機械の需要の大幅な増加につながっている。と、期待を寄せている。
また、台湾の工作機械輸入額の半分以上は日本製が占めている。


TMTS 2024では、デジタル変革の実現としてTMTS APP(アプリ)を中核として導入。来場者はアプリを使うことで、効率的に目的地への訪問ができる。他にも、あらゆる便利なサービスをTMTS APP内に集約し、デジタルサービスを通じた、これまでにないユーザー体験の提供を目指す。文言上のDX(デジタルトランスフォーメーション)だけではなく、実際に活用することで今後の普及や実用推進のためのシミュレーションとしての効果が期待されているだろう。


(出展社ブースなども含めた詳細は、月刊「機械と工具」2024年6月号に掲載予定です)